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本質の理解とは歴史を知ることではないかという仮説

所属している研究室では論文が渡されてそれを指導教員の前で解説するというということを毎週やっている.そこで僕を含めたB4は教員から質問されて毎回ボコボコにされる.電気回路や電磁気学の基礎についての理解がちゃんと出来ていないのが主な原因なのだけど,いつも言われることが

「物事の本質を理解しろ」

数式のもつ物理的な意味であったり,アナログ回路の挙動を理解しないまま新しいことをやろうとしてもそれは無意味であると.本質さえ分かっていれば,あるとき知識が繋がって全てが理解できるようになるとのこと.

この手の話はよく聞く(というかインターネットでよく見る)けど,実際に目の前で最新技術と古典的な学問との関係を解説されるとその重要性が嫌というほど身に染みる.スマートフォン内部にある回路の高性能化も単純化して考えれば電気回路の教科書に載っているような内容に帰着するのが良い例だ(もちろん高周波回路の部分は古典的な電気回路では扱えないので,そこが研究者としての腕の見せ所であろう).教員にはよく「高校生でも分かる」「中学生でも分かる」,挙句の果てには「幼稚園児でも分かる内容だ」と言われ僕らはめちゃくちゃ精神的ダメージを食らうのだけど,言いたいことは「必要なことは大学で学ぶような複雑な計算ではなく,誰もが直感的に理解できるレベルにまで問題を抽象化できるようになること」ではないかと僕は勝手に考えている.

本質の理解,これまでの勉強方法のように問題をただ解くだけだと到底無理っぽくて本に書いてあること,解説していることに対して自分から問い掛けをしないとできそうにない.昨日のゼミのときにはフーリエ級数フーリエ変換の意味について教員から解説してもらったのだけど,これらをまともに対比して背景には何があるのかということは考えたことが無かった.これと似たようなことは以前@kyunsさんが「技術的Whyを追求しよう」ってことで話をしていて常識として扱われていることに疑問を持つ所から始める必要がありそう.

そういった追求を重ねると根本となる式であったり普遍的に成り立つ真理に到達すると思うのだけど,それを理解するには式が生まれた歴史的な経緯であったり何の目的で定義されたのかを知る必要がある気がしてる.僕の場合はトランジスタの動作原理だったり先ほど例にだしたフーリエ変換を教員から教えてもらった際に「どうしてこれが必要になるのか,作り出されたのか」という背景を聞いたからただのツールとしてではなく"意味があるモノ"として認識できるようになったので.

あまりにも自分たちの出来が悪いのでなんとかして勉強しようと,研究室の同期で「第一級陸上特殊無線技士の資格取得を目標にしよう」ってことで来年1月に受験する機運の高まりを感じている.さすがに何か目標と結果が出るものが無いとモチベーションが続かない気がしたので.

僕の学力だと本質の理解には程遠いしボコられて厳しいってのはあるけども,あやふやなものを自分のものにできるというのはよいですね.技術における真理の扉,今はまだ教員の助けを得てチラチラ覗いている段階なので自分の力でも開けるようになりたい